テロリズムとテロリストの研究
カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2008/11/16
表ブログで書いた 『テロの経済学:自由あってこその自爆テロですか?』 の補稿をここに置きます。


『テロの経済学 人はなぜテロリストになるのか』
アラン・B.クルーガー著
東洋経済新報社 (2008/8/1)
原書: WHAT MAKES A TERRORIST (2007)
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■テロ直後:混乱、動揺、偏見露呈 系
日本では宗教が話題になり、あちらでは人種や異文化が標的になる。
2001/12 【日本語記事】読売新聞 2人に1人が「同時テロで宗教の話題」…読売世論調査
2001/10 【日本語記事】ワイアードビジョン テロ組織の情報戦略に活用されるウェブ
テロリズム研究センター
WTCテロ以降、人種差別・憎悪サイト急増
2002/07 BBC News Hate flourishes on the net
テロがアメリカに残した心理影響のプラス面
高まったのは…:国民結束、アメリカ人である誇り、世界じゅうがアメリカナイズされれば世界はもっと良くなるという思い込み
2001/10 EurekAlert!
New ISR survey finds some positive impact of terrorist attacks on American psyche
... 以下つづき...
...
■プロファイリングしてみました系
テロリスト 男の凶暴性はどこからきたか
2001/10 Guardian Rogue males
若くもなく、妻子もある知的男性 特攻テロリストのプロファイリング
2001/09 ABC@オーストラリア The Mind of a Suicide Terrorist
■信心のせいだ系
「死は終わりではない」 若者を特攻テロへ導いた信心
2001/09 Guardian Religion's misguided missiles
Promise a young man that death is not the end and he will willingly cause disaster
■理論的必然&適応度分析系
経済学から見ればそれは「命と自我の取引」 〜Mark Harrison
アイデンティティのために人生を賭ける人々 自爆テロリストの「論理」
2003/03 The University of Warwick Economist Says Trading Life for Identity is Key to the 'Logic' of Suicide Terrorism
テロリストは正気です
2004/07 BBC News Wrong to call terrorists 'madmen'
Terrorists are sane and not paranoid madmen
自爆テロの適応性
2006/06 EurekAlert Does suicide bombing pay?
A cost-benefit analysis of the second intifada
自爆テロは、引き合うか?
第二インティファーダの費用便益分析
自爆テロリストの心
2007/06 EurekAlert Inside the mind of a suicide bomber
自爆テロリストは、精神障害者でも混乱してもいない
厳しく緊密な宗教的計画に参与することで得られる利益の追求において、理性的に行為をなす
〜David Stevens
■スコット・アトラン
自爆テロリストはごく普通の人々
自爆テロは自殺ではない By SCOTT ATRAN
2003/05 New York Times Who Wants to Be a Martyr?
2003/03 NPR Research
Reveals New Profile of Suicide Bombers
2003/03 abc.net.au Suicide bombers made, not born: scientist
■いっちゃった系

2007/09 【日本語記事】ワイアードビジョン ネブラスカ州議会議員が神を提訴
神は自然災害やテロ等を通じて人々を脅し、神への服従を強制している!
今後、疫病やテロ等の脅威を発することを永久にやめるよう要求。
■本書の中で言及された研究と、その研究についての記事
p.153-154
プリンストン大学の私の同僚であるジョシュア・ゴールドスタインとヘブライ大学のガイ・ステコロフは、イスラエルでの重大なテロ攻撃後に起きた死亡自動車事故について研究を行っている。彼らの研究結果では、重大なテロ攻撃後の数日間は自動車死亡事故の件数が上昇することが見いだされた。不思議なことに、死亡に繋がらない自動車事故件数は減少しているのである。彼らの説明では、それは、運転手が最近起きたテロ攻撃によって注意散漫になっているためであり、またこの影響は数日間で消えてなくなるようである(2004)。
テロ後に上昇する交通事故発生率 〜イスラエル
2004/09 New Scientist Traffic deaths rise after terror attacks
■政府側の偏見操作系(貧困が原因だと誘導する)
国家の安全を脅かす気候変化 〜アメリカ国家情報会議(NIC: National Intelligence Council)
2008/06 EurekAlert Climate change may challenge national security, classified report warns
2008/06 【日本語記事】cnn.co.jp 「地球温暖化でテロの脅威増大も」 米情報機関が報告書
>地球温暖化で世界の貧困国の安定が揺らぎ、国外へ脱出する人が増えてテロの温床が形成されるかもしれない
■参考までに
科学なポッドキャスト:テロリズムの心理学
2006/04 All in the Mind 〜ABC@オーストラリア
デプログラミング(deprogramming 強制棄教・改宗・脱会)の倫理問題
テロとカルトは違うんです
この音声ファイルは内容をテキストで読むことができます。
All in the Mind 「読みながら聞く」ことができて、英語のヒアリング練習に持ってこいです。

以上は、本書とは関係なく当方が 2000年から収集している記事群の中から 、テロに関係する項目を拾って並べたものです。「報道メディアや巷説」ではなく、これら「実証研究系の記事」を追っていれば、本書の内容が突飛なものではないことはすんなりわかっていただけるはず。
なお、
実際、一神教圏ではハルマゲドンの実現を夢見ている人が意外に多い、もしくは多いと想定して話を編む例がよく観察される。

本書『テロの経済学』 に関して補足するならば、9.11テロからもう何年も経っているのに、さんざテロに関して研究が尽くされていてもいい年月なのに、まだこれっぽっちしか研究できていないのか! と愕然としたのが、本音でもある。実際、著者は良い資料が少ないとこぼしてもいるし、紹介される新知見も2007年付けが多かったりして「やっとわかったばかりなのかい!」と驚きの連続だったりした。いや、私の日付の受け取り方がおかしいのかもしれないけれど。
こう、基本的な知見が、じゅうぶん世間と共有はされていないらしいことに、かなり
・・・。以上、

[カテゴリ 書籍メモ楽屋用] : 2008年11月16日
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