日本人であることを誇りに思いますよ
カテゴリー[ フィクション禍 ] 2008/02/03
NHK 『サイエンスZERO』
「世界最強!日本の磁石研究 最前線」08.01.26 OA
この中のミニコーナー「磁石開発の歴史」冒頭で、番組キャラが
「磁石開発の歴史を見ると、日本人であることを誇りに思いますよ」
と述べ立てた。
ものすごい違和感を感じたのだが。
磁石開発において主要な画期的磁石を開発した者は、たいがい日本人であると。
その開発した日本人はスゴイと思う。日本人にはスゴイ人もいるよなぁ。
しかし、それでなんで「日本人であることを誇りに思いますよ」と言われなければならないのか。
日本人の総意で開発した結果なのであれば、開発の一端を日本国民皆が担っているというのであれば、まだわかる。
縁もゆかりもない日本人の誰か特定の人物が開発したものを、なぜほかの有象無象の日本人まで「自分の誇り」として共有することにせなならんのか。
なぜ、「日本の業績を誇りに思いますよ」ではなく「日本人であることを誇りに思いますよ」なのか。
とっさに頭をよぎったのは、「日本政府の意向におもねているのですか」だ。
美しい日本演出を続けているつもりなのか。
... 以下つづき...
●オリンピックで日本代表がスゴイ業績を残した。
これは「日本を代表して送り出した/送り出された」のであるから、なんぼか「日本人であることを誇りに思いますよ」と言われても違和感は少ないケース。
●トヨタがものすごいロボットを開発した。
たいがいの日本人はその開発についてはあずかり知らないし、まして海外のパワーもなんぼか関わって開発されているはず。これをもってして「日本人であることを誇りに思いますよ」と言われたら、ズレを感じる。
●湯川秀樹がノーベル賞を受賞した。
不思議だな。これに関しては「日本人であることを誇りに思いますよ」と言われた場合、違和感が少ないような気がする。海外が、日本人の業績を明確に評価した、からか。
●画期的な磁石を開発してきたのはたいがい日本人。
これで「日本人であることを誇りに思いますよ」と言えるのか。
・・・なんだろう、違和感を感じたのは、自分があずかり知らない開発だ、という以上に、「たいしたことではない」という感覚もないまぜになっているのだろうか。
「日本人であることを誇りに思いますよ」
あまり日本人という属性にアイデンティファイしていない、という点をよっこしても、番組のこのセリフに感じた違和感は、ナゾだ。
「日本人はスゴイですね」 違和感少ない
「知られざる日本人のスゴサですね」 これは許せる、というか一番マシ?
あ、わかった。
自分があずかり知らない開発だからだ。
さらには「海外の人々がスゴイと評価していることを、自分は知らない」からだ。
スゴイと思われていないっぽい点をもってして、「誇りに思え」と言われたから、岡本太郎作の使えない椅子に座れと言われたような居心地の悪さに陥ったんだ。
ということは、番組は、
海外からこのようにスゴイと思われているから、日本人であることを誇りに思えるよ
と持って行くべきだったんだ。
日本人、と言うくくりを出したければ、海外との位置関係を示すべきだったんだ。
その裏付けを見せることもなく、「日本人であることは誇り」と持って行かれたんで、「日本政府の意向におもねているのですか」「美しい日本演出を続けているつもりなのか」と憤りを感じてしまったんだ。
実際、なんとも思われていないんじゃないの> 海外から見た日本の磁石開発
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