感情心理学史と表情認識の日韓差
カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2007/11/20
●7章 感情と文化顔コミュニケーションの様相[大坊郁夫]
日本、中国、韓国の各国における「相貌の好み」差異について報告されている。「顔コミュニケーションの日韓文化比較」とか、興味津々。
・日本人は顔を平面的に認知する傾向がある
・韓国人は「横顔」を参照するなど立体的な見方をしている
・日本人は「未熟さ」への保護的視点からの魅力観をもっている
・韓国では美醜感情と「親しみやすい/かわいい/外向的/温かい」のつながりは少ない
・日本は異質な存在に対する許容度の低い社会
・韓国では八の字ヒゲは征服者日本を想起させるので忌み嫌われている
へぇ〜へぇ〜へぇ〜。
大坊郁夫さんのサイト
放置されているのかな、じゅうぶん更新されていないのが残念。
・・・いろんな研究者のサイト更新を安価で代行してあげるよと申し出るのも良いかもしれないなぁ。そういう作業は好きだし、人脈もできそうだし。

『朝倉心理学講座 10 感情心理学』
鈴木 直人 (編)
朝倉書店 (2007/09)
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●第1章がたいへん便利。
1章 現代感情研究の潮流 [鈴木直人]
1.1感情研究への関心の高まり
1.2感情研究の流れ
1.3わが国における感情心理学研究の動向
1.4最近の感情心理学研究の動向とその課題
これまでの感情研究はどんな視点とどんな段階を経てきて今に至っているのか、現在どのような研究者が何に着目して研究を展開しているのか、概観しやすい! 入門者には助かること多々だろうと思われ。
... 以下つづき...
...
『感情心理学』p.8-9
最近の感情心理学研究の特徴
最近20年の感情研究の内容に関する特徴の第1はポジティブ・サイコロジーの出現であり,第2はストレスを中心とする感情と健康に関する研究やアレキシサイミアの研究が隆盛を極めていること,第3は敵意・攻撃性,罪悪感,羞恥,自尊感情などの社会的感情に関する研究の著しい増加,そして最後に脳イメージング法を用いた感情の神経基盤や感情のネットワークに関する研究の出現である.
ポジティブ・サイコロジーもアレキシサイミアも、自分の守備チャンネルからはほとんど流れてこない。・・・ポジティブ・サイコロジーはともかく、アレキシサイミアは、もしかして日本でだけの盛り上がりだったりする?
『「顔」研究の最前線』 竹原卓真・野村理朗編著 北大路書房 2004/09
p.139 アレキシサイミアとは:
(1)感情を認識し,感情や情動喚起に伴う身体感覚を区別することが困難
(2)他者へ感情について表現することが困難,
(3)空想が貧困で,限られた想像過程を有する
(4)刺激に規定された,外面性志向の認知様式を有する
(Taylor・1984)
●9章 攻撃性[河野和明] に、「進化心理学の攻撃理論」について述べた項目あり。
日本では、海外とは裏腹に、「戸田(1992)が提唱したアージ(urge)理論 p.162」が妙に影を落としているというか、これを抜かしては語れません、みたいな風になっている気配。
p.165
従来の心理学理論との統合の動き
現在のところ進化心理学の理論は,行動について行動生態学的な説明と予測を行うものであり,媒介過程の説明が軽視されがちである.しかし,進化を基盤とした機能論的な説明と,その機能を実現するための心理的なメカニズムはいずれ統一的に理解される必要があろう.
ふうむ、その後の段含め、「進化心理学的な発想と従来の諸研究」はまだ全然統合に向かって動けていない、と読める。
●10章 罪悪感と羞恥心[有光興記] もいろいろ考えさせられる。
文化差のみならず、「罪悪感,恥,怒り,恐怖,悲しみ」がどのくらい遺伝するか(羞恥心の行動遺伝)、についても言及されている。
※ ヴェイレンス(感情価)仮説
●当該書の「文化心理学」に関する部分については、
で先だって言及した。
『朝倉心理学講座 10 感情心理学』
目次
1現代感情研究の潮流[鈴木直人]…1
1.1感情研究への関心の高まり1
1.2感情研究の流れ2
1.3わが国における感情心理学研究の動向4
1.4最近の感情心理学研究の動向とその課題6
2,表情[山田寛]…16
2.1表情研究の歴史17
2.2表情の解剖学的基礎とその様態19
2.3生理学的要因との関係26
2.4文化差および社会的文脈26
2.5表情と社会的相互作用27
2.6顔面フィードバック効果30
2.7表情研究のこれから31
3.感情と認知[高橋雅延]…36
3.1感情と知覚36
3.2感情と記憶39
3.3感情と思考45
4,感惰の発達[内山伊知郎]…54
4.1乳児期の感情発現54
4、2感情のコミュニケーション59
4.3幼児期の感情発達と感情制御62
5.感情と健康[余語真夫]…68
5.1健康とは68
5.2感情と健康の科学の略史71
5.3感情と健康の生物行動学的モデル75
5.4生命を守る感情システム76
5.5感情と健康の心理学研究の課題85
6.感情と脳・白律反応[大平英樹]…88
6.1感情理論における身体反応89
6.2脳一自律反応の神経メカニズム90
6.3感情に伴う自律反応の起動94
6.4フィードバックされる自律反応101
6.5感情理論への示唆105
7.感情と文化顔コミュニケーションの様相[大坊郁夫]…110
7.1文化と行動110
7.2感情を表し受け取るチャネル,顔112
7.3顔の伝達性の文化差116
7.4顔のもたらす美的感情の文化差:平板な日本人120
7.5顔コミュニケーションの日韓文化比較126
7.6顔面表情の比較文化研究の展開130
8.アレキシサイミア[馬場天信]…135
8.1アレキシサイミアとは135
8.2アレキシサイミアの感情処理に関する実験的研究139
8.3アレキシサイミアと関係性の障害146
9.攻撃性[河野和明]…154
9.1攻撃の定義および分類154
9.2攻撃に関連する基本的な要因155
9.3攻撃の古典的理論157
9.4主要な攻撃理論158
9.5進化心理学の攻撃理論162
9.6心理学的攻撃性研究のこれから167
10.罪悪感と羞恥心[有光興記]…172
10.1罪悪感,羞恥心の定義173
10.2罪悪感,羞恥心の類型173
10.3罪悪感,羞恥心の測定176
10、4罪悪感,羞恥心に関する理論178
11.感情とパーソナリティ[寺崎正治]…194
11.1感情における状態と特性概念の発達194
11.2パーソナリティと感情特性197
11.3パーソナリティと感情との関連についての説明モデル205

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