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抹殺された中絶薬と社会的構成物

カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2007/07/30

 「中絶/堕胎/胎児殺し」に用いる医薬品の知識が広まらなかった時代とその風潮はどんなものだったか、の温故知新。

◆植物と帝国

 『植物と帝国 抹殺された中絶薬とジェンダー』
 ロンダ・シービンガー 
 工作舎 (2007/05)
 原書 2004/Plants and Empire



 出版社は工作舎。
 相変わらずの工作舎。
  去年の著作権侵害騒ぎで好感度が地に墜ちた工作舎。
 フェミニズム科学の自由な空気を損なう足枷になってないか。

 あとがきでわざわざ出されている「ロンダの著作にはファンがいる」云々の話が妙にきもく感じた。

 要は「この切り口で見たら面白いでしょ」という、世の中に対する「違ったスポットライト当てごっこ」。そういうエンタテイメント。
 その切り口がどこでどう必要なのかは、また別の科学史的文脈の話だ。

◆左表紙
 『何が社会的に構成されるのか』 イアン・ハッキング  岩波書店 (2006/12/22) 1999/THE SOCIAL CONSTRACTION OF WHAT?

p.45-46
ある観念の仮面をはぐことで、ここで目指されているのは、その観念をばらばらに解体することではなく、むしろ、まやかしの魅力や権威をはぎ取ることなのである。仮面はがし的構成主義とは、まさにこういった「仮面はがし」を行うのである。

 盥(たらい)の外に出るわけではなく、盥の中で従前と似た居場所と配置に変えるだけのこと。下手をすれば、単に敵に同じ行為をしっぺ返しする以上の広がりにはならないまま潰えたりする。そういう潰えに持っていく効果を、「工作舎からの出版」は、持ってはいないか。

 『植物と帝国』 が面白いと思ったむきは、『何が社会的に構成されるのか』あたりの言説も少し見ておいて欲しいところ。

〓ガラス棒〓

 → 『 「社会構築主義」「社会構成主義」って何ですか? 』


[カテゴリ 書籍メモ楽屋用] : 2007年07月30日 
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