ときどき更新も何もしていないのに、
いかにも新着っぽそうにRSSが流れることがありますが、
これはFC2ブログ側のイタズラです。ご寛恕下さいませ。


天才脳は「発達障害」から?

カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2010/01/18

 この人は、研究者ではなく作家として一本でやっていればいいのに、いろいろな研究の切り口に手を出しては、その喧伝を兼ねて著述をやるもんだから、なんかもう・・・整合性なんかどうでもよくなってきているじゃないか。困ったな。

◆天才脳は「発達障害」から生まれる

 『天才脳は「発達障害」から生まれる』
 正高 信男著
 PHP新書 PHP研究所 (2009/6/16)


p.4
 答えを求めるためには、とりあえず数少ないなかで、天才と呼ぶに値する日本人を特定しなくてはならない。ここでは五人の人物を時代を追って俎上に載せることとした。織田信長から始め、葛飾北斎、明治期に入って南方熊楠と野口英世、そして中内功で終えた。


 この本を拝読する直前に、早朝のNHKニュースで「正高信男氏が、発達障害児童の才能を伸ばす手法の研究を進めている」との旨の小特集を拝見した。
 そして、本書で著者は、「過去の天才は、こんなに発達障害を抱えて生活に苦しんでいたけど、才能はスゴかったんだ」と述べ立てる。

... 以下つづき...

 「天才脳は「発達障害」から?」の続きへ→

この記事を単独で表示する◆   
comment(0)

オオカミ少女はいなかったと天に唾する心理学

カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2010/01/17

◆オオカミ少女はいなかった

 『オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険』
 鈴木 光太郎 (著)
 新曜社 (2008/10/3)


 内容的には安直な企画出版新書レベルかな。
 素人さんには評判が良かったらしいが、自分的にはなんぼか眉をひそめざるをえなかった本。
 とかく難癖をつけ御託を並べるための著述。(p77)
 難癖だけならいいのだが、うかつな独善的解釈がそこここに混じっていて読みづらくてかなん。p30
 先人がなした指摘を自分の発言のように記すまるで茂木状態p.11な箇所もあったりして

 迷惑な研究と確かな研究の対比はどうなのか。明確に分けておいてくれないと、素人さんは全部うさんくさいと判断しなさる。まして、日本の心理学自体がうさんくささについての自己対処や自覚のスキルを書いている状態なのだし妙に心配させられてしまう。
 → 『 心理学者の研究倫理がずぶずぶ… 』
 実は心理学自体が、批判に対する応答のスキルを欠いているのではないか。
 スルー癖がついているのではないか。
 本書は昔のあれこれをつついてくさしているけれど、現在進行形の心理学もじゅうぶん似たようなもんだぞ。

 そんなツッコミ心がそそられる。

 とかく全体としては粗雑。
 外野がつまむネタリストとしては、使えるのかな。

(一年前に拝読した時の読書メモより)

メタル


 リンク 科学に佇む読書メ ーター

この記事を単独で表示する◆   
comment(0)

民主主義が一度もなかった国・日本

カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2010/01/16

◆民主主義が一度もなかった国・日本

 『民主主義が一度もなかった国・日本』
 宮台 真司・福山 哲郎 (著)
 幻冬舎新書 幻冬舎 (2009/11/26)


前半のお勉強メモ:

■ゾンビの退場

 我々は国の運転手を取り替えた
 腐った「お任せ」自民を引きずり下ろし、「国民の指示に従う」未熟な民主を据えた

 ・自民党は農村政党だった
 ・自民党は日米安保体制にぶら下がっていた
この二つゆえに自民党の崩壊はあらかじめ決まっていた

■農村政党、自民党

 農村での集票に依存していた自民党
 農村から都市部への経済成長&人口移動を通じて支持を受ける
 人口を都市に移し産業化で得たウマミを、公共事業=土木工事で農村に再配分
  ↓
 農村が公共事業に依存しだす→農業の空洞化
  ↓
 集票装置として機能しなくなる

 本来なら、とっくの92年頃に自民党は自壊していたはずなのに、ずるずるとゾンビが・・・

■安保

 米国の外交戦略・内政干渉:安保にぶら下がって経済成長を遂げる日本の国力をそぐ目的
 ゆえに米国の要求を呑むと、国土が疲弊する
 しかし、これは「米国の要求を口実に」権益を拡張した日本の利権勢力が招いた帰結

 米国のせいではなく、日本側が勝手に招いた自滅だという自覚は自民にも鳩山にもなかった

■現代政治の理解に使える四象限
 「権威主義/国家主義」←→「参加主義/市民主義」
 「市場主義」←→「談合主義/コーポラティズム」
 
米国:参加主義的・市場主義 これは宗教国家だからこそ可能
   共和党=事後的参加主義
    格差拡大はアメリカンスピリットでなんとかする保守
    負け犬は共同体(仲間意識)が拾う
   民主党=事前的参加主義
    機会平等

欧州:参加主義的・談合主義

日本:権威主義的・談合主義

 欧州の談合主義:参加主義、オープン
 日本の談合主義:権威主義、密室

 異議申し立てに開かれた協議をして再配分を決めていかなければならないのに、自民党は密室談合を続けてきた
 市場主義が適切に機能するには密室談合ではなく参加主義が必要

「権威主義的・談合主義」が共同体からの信頼を失うと「どこかで誰かがうまい汁を・・」疑心暗鬼が止まらなくなる
 疑心暗鬼蔓延のせいで、小泉改革の「権益打破=談合打破」錯誤で市場主義に突入
 必要なのは「権益を排除した再配分」だったのに、そのせいで権益排除=再配分停止!という事態に
 こんな「権威主義的・市場主義」は後進国状態だろ

 宗教社会がない日本では、米国流「市場主義」は無理
 欧州的「談合主義」しかない

 マスコミの無教養:
   既得権益打破と再配分撤廃を混同
   再配分重視を既得権益温存と同一視  ┐(´д`)┌


... 以下つづき...

 「民主主義が一度もなかった国・日本」の続きへ→

この記事を単独で表示する◆   
comment(0)

怪異学の可能性

カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2010/01/15

◆怪異学の可能性

 『怪異学の可能性』
 東アジア恠異学会著
 角川グループパブリッシング (2009/3/26) .


 怪異学というよりは、怪異の社会学・・・かな。印象は「ずいぶんきれいに科学するようになったね」。(でも、たまに混じる自己陶酔語りが「ああ、これは社会学ではなかったんだっけ」と思い起こさせてくれたりw)
 ノイズが削ぎ落とされ、クリアな音色だけがソロで奏でられる。予定調和に向くべき方向のベクトルを、最初からきれいに整えられてしまっている感が強い。思考遊びの余地や、空想向けの空き地がなくなる感。

 それでもいいけど、例えばヨソですでに展開されているような、エジプトの王権の場合はとか、「通文化比較は」とか、醍醐味のあるノイズも拝読したいかも。

 全体としては、集団成極化っぽいのかな。特定の方向にまとまりすぎている弊害と、濃い部屋・濃い合宿部屋・濃い寄宿舎っぽさ。
 けして野外ではない、寄宿舎っぽさ。

◆怪異学の可能性
序章 「怪異学」の目指すもの 榎村寛之

第一部 律令国家の形成と「フシギ」の認識史
 第一章 奈良・平安時代の人々とフシギなコト 榎村寛之
 第二章 「崇り」「怨霊」、そして「御霊」 神霊を語る者 大江篤
 第三章 「恠異学」の先人たち 古代史・文化史・王権論 久禮旦雄

第二部 中世多元化する国家・社会と「フシギ」の展開史 
 第一章 鎌倉時代の怪異 山田雄司
 第二章 室町時代宮廷社会の精神史 精神障害と怪異 西山克
 第三章 室町王権と都市の怪異 高谷知佳
 コメント 能の「不思議」 能における霊魂観 永原順子
 第四章 西洋中世史研究と怪異学 前近代史の共通言語を目指して 黒川正剛

第三部 近世社会と怪異 近代に至る道筋を探す
 第一章 近世社会の成立と近世的怪異の形成 木場貴俊
 第二章 近世.近代の「怪異」と国家/社会 戸田靖久
 私たちの「怪異」現代の中の「怪異」と怪異 京極夏彦

あとがき 大江篤


メタル



 リンク 科学に佇む読書メ ーター

この記事を単独で表示する◆   
comment(0)

現代思想:ダーウィン『種の起源』の系統樹

カテゴリー[ 書籍メモ楽屋用 ] 2010/01/15

◆現代思想

 『現代思想 vol.37−5
 総特集 「ダーウィン『種の起源』の系統樹」』

 青土社 (2009/4/13)


「記念」的(お祭り的?)なおいしい論考と論者を集めた佳品。
巻末の佐倉統さんたちによる推薦書リストが便利。

一般人には茂木健一郎氏が語る愚痴のくだりがいちばん面白くお読みいただけるかと。

対談:「ダーウィン的仕事」 渡辺政隆+茂木健一郎

渡辺
 特にイギリスの場合はダーウィンを生んだという誇りがありますから、イギリスの生命系の科学者はダーウィンを尊重するということがありますよね。逆に大陸系の人たちは意外と拘りがない。アメリカの場合はダーウィンに拘らないと創造論に負けてしまうから、ダーウインでまとまるしかないという事情もあります。

 このあたりは
   → 『 世界の信仰心比較:アメリカは神信じすぎ!』
などと合わせてチェキ。

メタル



 リンク 科学に佇む読書メ ーター

この記事を単独で表示する◆   
comment(0)

save tibet